「文系学部を卒業したけれど、ITエンジニアとして働きたい」「エンジニアとしてキャリアチェンジしたいけれど、どう始めればいいのか分からない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。確かに、IT業界に求められるスキルや知識は、理系の学問がベースとなることが多いため、「文系からITエンジニアに転職するのは難しいのでは?」と考える方も少なくありません。
しかし、実際には文系学部を卒業してからでもITエンジニアになれる方法はたくさんあります。エンジニアとしてのキャリアを築くためには、適切なアプローチと努力が必要ですが、何も理系のバックグラウンドがなければできないわけではありません。実際に僕は文系学部を卒業してITエンジニアになり、やってみたかったクラウドやITコンサルの仕事をすることができました。
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本記事では、文系学部を卒業してITエンジニアになる方法をステップごとに解説していきます。IT業界の基礎を学び、スキルを身につけ、実際にエンジニアとして転職するための具体的な方法について詳しく紹介します。
1. ITエンジニアの仕事の概要を理解する
まず、ITエンジニアという職業がどのような仕事で、どんなスキルが求められるのかを理解することが重要です。ITエンジニアにはさまざまな職種があり、その中でも主に以下のような分野があります。
(1) ソフトウェアエンジニア(開発エンジニア)
ソフトウェアエンジニアは、プログラミングを通じてアプリケーションやシステムを開発する仕事です。プログラミング言語を使って、ユーザーが使うアプリケーションやWebサービス、データベースシステムを作成します。
(2) インフラエンジニア
インフラエンジニアは、ITシステムを支える基盤部分を担当します。ネットワーク、サーバー、クラウドサービスなどの設計・構築・運用を行います。特に近年ではクラウド技術を扱うエンジニアの需要が高まっています。
(3) データサイエンティスト/AIエンジニア
データサイエンティストやAIエンジニアは、データ解析を通じてビジネスに役立つインサイトを提供したり、機械学習を活用して自動化を進めたりする職種です。数学や統計学的な知識が求められますが、プログラミングと組み合わせることで非常に高い需要があります。
(4) Webエンジニア
Webエンジニアは、Webアプリケーションやサイトの開発を担当する職種です。フロントエンド(ユーザーが触る部分)とバックエンド(データを扱う部分)の両方の開発が求められます。特に、Web開発は今後も伸びる分野であり、文系でも挑戦しやすい分野です。
これらの職種について理解することが、転職に向けた第一歩です。どの職種に進みたいかを決めることで、その後学ぶべき技術が見えてきます。
2. ITエンジニアに必要なスキルを学ぶ
ITエンジニアになるために必要なスキルは、主にプログラミングスキル、論理的思考、そして問題解決能力です。これらを段階的に学んでいくことが、エンジニアへの第一歩です。
(1) プログラミングを学ぶ
プログラミングはITエンジニアにとって最も重要なスキルです。文系出身者でも、プログラミングは完全に初心者から学び始めることができます。最近ではプログラミング学習に役立つオンライン学習プラットフォームが豊富にあるため、独学でもスキルを身につけやすくなっています。
- Python:シンプルな文法で学びやすく、AIやデータ解析、Web開発など幅広い分野で活用されています。
- JavaScript:Web開発に必要不可欠なプログラミング言語で、フロントエンド(ユーザーが直接触れる部分)開発に欠かせません。
- JavaやC#:大規模システムの開発に向いており、安定性が求められる企業システムなどで使用されます。
- Ruby:Web開発の分野で非常に人気のある言語で、特にスタートアップ企業などで多く使われています。
プログラミングを学び始めるには、まずは無料のプログラミング学習サイトや動画チュートリアルで基礎を固め、その後、実際に手を動かして小さなプログラムを作成していくとよいでしょう。
(2) アルゴリズムとデータ構造を学ぶ
プログラミングを学ぶ中で、アルゴリズムやデータ構造を理解することが重要です。これらは問題を効率よく解決するための基礎的な技術で、どの分野のエンジニアでも必要とされます。アルゴリズムの理解は、プログラムの動作を最適化したり、大規模システムを扱う際に欠かせません。
アルゴリズムを学ぶためには、参考書やオンライン教材、問題集を活用すると良いでしょう。プログラミングの基礎を学び終えたら、次はデータ構造(リスト、ツリー、スタック、キューなど)を学ぶと、より高度な問題に取り組む力が身に付きます。
(3) 実務で必要なツールや技術を学ぶ
ITエンジニアには、プログラミングだけではなく、開発環境やツールを使いこなす能力も求められます。例えば、Git(バージョン管理システム)、Linux(サーバー管理の基本)、データベース(SQLの基礎)など、実際の業務でよく使われる技術に関する知識も重要です。
これらは、オンライン学習や実務経験を通じて徐々に学んでいくことができます。特に、GitやLinuxに関しては、個人プロジェクトやオープンソースの開発に参加することで実践的なスキルを身につけやすいです。
3. 実践的な経験を積む
ITエンジニアとして働くには、理論だけではなく、実際にコードを書いたりシステムを作ったりする実践的な経験が重要です。実務経験を積むための方法をいくつか紹介します。
(1) 個人プロジェクトを作る
まずは、自分で興味のあるプロジェクトを立ち上げてみましょう。たとえば、簡単なWebアプリケーションを作ったり、自分のブログを立ち上げて、そこに機能を追加していくといったことが考えられます。これによって、学んだスキルを実際に活用する経験が得られ、ポートフォリオにもなります。
(2) オープンソースに参加する
オープンソースプロジェクトに参加することで、他のエンジニアと協力して実際の開発に携わることができます。GitHubなどで公開されているプロジェクトに貢献することで、実践的なスキルを身につけることができ、同時に業界内でのネットワークを広げることもできます。
(3) インターンシップやアルバイトで経験を積む
転職前に実務経験を積むために、インターンシップやアルバイトを利用するのも一つの手です。エンジニアとしてのキャリアを積むには、実際に企業での開発経験が求められる場合が多いですが、インターンシップやアルバイトを通じて、実務の流れを学び、スキルを身につけることができます。
4. 転職活動を始める
実務経験を積み、一定のスキルを身につけたら、いよいよ転職活動を始めましょう。転職活動を行う際には、以下のポイントを意識して進めていくと効果的です。
(1) ポートフォリオを作成する
転職活動では、ポートフォリオが重要です。自分が作ったアプリやシステム、開発したプロジェクトの成果物をまとめたポートフォリオを作成しましょう。これを面接時に提示することで、実際に自分ができることをアピールすることができます。
(2) 転職エージェントを活用する
転職活動を効率的に進めるために、転職エージェントを活用するのもおすすめです。転職エージェントは、希望に合った求人の紹介や、面接対策、履歴書の添削など、転職活動を全面的にサポートしてくれます。文系出身者でも、エンジニアとして活躍できる企業を紹介してくれることがあります。
まとめ
文系学部を卒業した後でも、ITエンジニアとしてのキャリアを築くことは十分に可能です。大切なのは、プログラミングスキルや開発経験を身につけること、そして自分に合った分野を見つけて取り組むことです。勉強と実践を繰り返しながら、自分のスキルを確実に磨いていけば、転職活動もスムーズに進めることができるでしょう。ITエンジニアは常に新しい技術に触れることができる魅力的な職業です。自分のペースで学び、積極的にチャレンジしていきましょう。